はじめに
こんにちは、とみーです!
ブログを開いてくださり
ありがとうございます。
さて、あなたのクラスには
人の気持ちを考えるのが苦手な子
はいませんか?
- 相手がなぜ怒っているのかわからない
- 自分勝手な言動が多い
- 注意されると暴言や暴力で反抗する
- キレると記憶が飛
「自分勝手でキレやすい問題児」
と見られ、衝突ばかり。
「どうしたらいいのか…」
と頭を抱えている先生、
多いのではないでしょうか。

あの子が“笑顔で穏やか”に過ごせるようになった理由
私のクラスにも、
まさにその特性を
持った子がいました。
けれど一年を通して
少しずつ友達との衝突が減り、
自分の感情もコントロール
できるようになりました。
では、どうやって
そこにたどり着いたのか。
実は、私自身も
最初は失敗の連続でした。

叱っても効かない…怒鳴っても届かない毎日
5年生の始めは
ほぼ毎日トラブルが
おきていました。
自分からちょっかいをかけて
相手に嫌がられて
やり返されると
暴言や暴力を
友達にあびせる。
その度に私は、
厳しく叱り、
時には怒鳴ることもありました。
けれど効果は一瞬。
継続はゼロ。
その時だけは謝り
相手に許してもらう。
そんなことを
くり返していました。

「問題児」という色眼鏡をはずす
怒鳴り散らしていた私も
あるとき彼と
じっくり向き合ってみようと思い
個別に話してみることにしました。
個別になると
彼は私の問いかけに
素直に落ち着いて話し始めました。
その中で
ある事に気づいたのです。
特別支援のある子には
「苦手さを理解して支援しよう」
と思えていたのに、
この子に対しては
「問題児」
としか見ていなかった、と。
その瞬間から、
「問題児」の色眼鏡を外し、
向き合い方を変える決意をしました。

「問題行動」=「困りごと」
私は普段の彼の様子を観察したり、
個別に話す機会を増やして
みることにしました。
すると彼の
ある特徴に気付く
ことができました。
例えば、
- 周りに人がいない時には
落ち着いて話せる - 自分の気持ちを言語化できない
- チックや特定の動きのくり返しがある
- 手先が不器用
- 字がいつも雑
- 姿勢保持が難しい
- 勝ち負けや一番に拘る
高学年は思春期の始まり。
彼はきっと周りに馬鹿にされないように
人前では自分を大きく見せるような
態度を取っていたのかもしれません。
しかし、
言語化が苦手ということもあり、
少ない言葉数の中から
友達と関わろうとすると
きつい言葉になってしまったり、
ちょっかいという行動に
なってしまったりしている。
「一番になって認められたい」
「友達と仲良くなりたい」
「友達と同じように
できるようになりたい」
そんな思いが彼の姿から
見て取れました。
私「どんな風に声かけたらいいか
わからない?」
彼「うん・・・」
私「本当はいらいらしたくないよね。」
彼「うん・・・」
私「でも止まらなく
なっちゃうんだよね。」
彼「・・・うん。」
彼「どうしたらいいかわからん・・・」
私「そうだよね。しんどかったよね。」
「先生も、何も理解できてないのに
怒ってごめんね。」
彼「うん・・・」
彼は大粒の涙を流して
泣いていました。
私は自分の行動を恥じて
深く反省しました。
彼の目に見える”問題行動”の裏には
自分でもどうしようもない
”困り感”があったんです。
そこから、
彼と私の奮闘が始まりました。

彼が成長するまでの⑦ステップ
彼の本音が聞けたところで
私は次の行動を取りました。
① 本人に改善したいことを聞く
彼は「暴力をやめたい」ということを
一番に挙げました。
手や足が出てしまうことで
ケンカになるから
そこを辞めたいということでした。
つたない短い言葉でも
本人から出た言葉を
一番大切にしよう!
教師の提案や考えを
伝えたりはせずに、
ただ正面から彼の気持ちと
言葉を受け止めることだけに
意識します。
② 「暴力してしまう」までの流れを
一緒にさかのぼる
私から見ると
暴力に発展してしまうのは
彼の怒りのスイッチが入りやすく
そして、スイッチが入れば
一気に沸騰してしまう
”感情コントロール”の苦手さも
見られました。
「暴力をしない」ためには
イライラしてしまうときの
原因となるものを見つけることが
重要だと感じました。
またイライラしてしまったときの
早めの対処法を考えることも
必要でした。
そこで、ひとつずつ
「暴力してしまう」までの
流れを遡る作業をしました。

「なぜ友達に手や足がでてしまうの?」
→ イライラするから
「どんな時にイライラしたの?」
→ 暴言言われたり
しつこく追いかけられたとき
「なんで暴言言われたり、
追いかけてくたりしたの?」
→ 俺が○○くんの筆箱取って逃げたから
「どうして筆箱取ったの?」
→ いやぁ~別に、遊びで。
「特に理由はない感じ?」
→ うん。
「○○くんと話したかったの?」
→ うーん、そうかも。
途中で「いや、あなたが悪いやん!」と
言ってしまいたくなりますが、
ここは一緒にさかのぼるだけ。
話すだけでなく、
メモを取って一緒に見ながら
分解していくと
視覚的にわかりやすいので
おすすめです。

③ 原因と躓きとなる部分を探す
一緒にメモを見ながら
躓き部分を確認していきます。
「じゃあさ、暴力が起きる前までに
自分の行動の中で辞めた方が
良い行動ってある?」
→ うーん、遊びで筆箱触ること?
「そうね、先生もそう思ってた。」
「じゃあ、このときなんて言えば良かっと思う?」
→ うーん、わからない。
このように、
教師が一方的に原因を伝えるのではなく
教師が問いかけることで、本人自身が
原因となるところを見つけていく
ことが大事なポイントです。
そして、言葉が詰まったり、
「わからない」が出たところが
本人の躓き部分になります。
④ 作戦を立てる
一度感情的になれば止まらなくなる
という彼の実態を踏まえて、
作戦を2つ考えました。
1つ目は、
「関わり方の言葉を知ること」
2つ目は、
「いらいらし始めたときに落ち着く行動」
です。

彼が「何て言えばいいかわからない」
と言っていたのを踏まえて、
ここは私からいくつか
言葉の提案をしました。
・何話してるん?
・何してるん?
・俺もやらしてー
5年生にしては幼く感じるかも
しれませんが、教えないと
できないこともあります。
彼はその経験が不足していたので
声かけの例をいくつか教えました。
人は生まれた感情に
蓋をすることはできません。
生まれた感情、特に負の感情は
捉え方や考え方、行動を変えて
プラスに変換しているのです。
大人でも簡単でないことなので
子どもであれば感情コントロールの
難易度は高くなります。
なので私は、
イライラしないようにする。
というアドバイスは
避けました。
代わりに、
「いらいらし始めたな~」と思ったら、
思い切ってその場から離れよう。
と提案しました。
手を洗う、トイレに行く、
読書する、違う友達と話す
窓の外を見るなど
できるだけ
いらいらの原因になりそうな
ところから離れることを
最初は勧めていきました。

⑤ 見守り・観察・ふり返り
原因を探り、作戦を立てた後は
学校での生活を見守ります。
もちろんすぐには
できるようにはなりませんでしたが
これまでと違って
彼が私との2つの約束を意識して
がんばろうとする姿が見られました。
時には失敗して
ケンカになることもありましたが、
その度に約束を何度も伝えました。
彼の困りごとを知って
彼の一生懸命頑張る姿に
私が叱ることはなくなっていました。
「できない!」
と結果ばかりを見て
泣きながら落ち込む彼に
「でもやろうとしたよね」
「一回外に出たよね」
「頑張り伝わってるよ」
「必ずできるようになる!」
そう彼なりの頑張りを認め、
励まし続けました。
落ち着いているときには
短時間でも個別に時間を取り
一緒にふり返りました。

⑥ 行動の修正・改善
彼は授業中も小さなことで
友達とトラブルになることが
ありました。
そこで私は、
「いらいらし始めたら授業中でも
一言伝えて、一旦教室から出て良いよ」
と伝えました。
ただ、安全上の問題もあるので、
クールダウンする場所は決めて
そこからは移動しないということを
約束しました。
さらに、時間も設定しました。
「5分経ったら一回戻ってくるように
延長したいときはその時伝えて。」
そう伝えました。
また、その事を学年や職員にも
情報共有しておくこともしました。
始めに決めたことも
実際やってみないと
見えてこないこともあります。
その時は少し変化を加えたり
条件を付け足したりと
修正、改善していくことが
本人の安心へと
繋がると感じています。
「約束だからだめ!」ではなく、
状況を見ながら約束も変えてみたり
減らしたり、増やしたりすることが
大切です。
ブレてはいけないところは
「本人が安心して学校生活を送ること」
です。
彼が安心して落ち着いて
過ごせることは、クラスの安心・安全
へも関係しています。

⑦ クラスで共通理解をする
クラスでも「キレキャラ確定」
していた彼のことを
本人に許可を取りクラスにも伝えました。
今、暴力を減らしたいと思って
先生とも約束をして頑張っていること。
みんなと仲良くしたいし、
成長したいと思っていること。
その為に自分の苦手と向き合って
今頑張っていること。
みんなも我慢するのではなく
これまでと同じように、
辞めて欲しいことは伝えていい。
ただ、今頑張ってる途中ということは
わかってほしい。
だから少しイライラしたら
廊下で落ち着く時間を
取ると思うけどそっとしててね。
そっとしておくことも
友達としての思いやりだから。
クラスにもそう話しました。
みんなは特別扱いすることなく
良い意味で小さなトラブルも起きました。
でも彼がクールダウンをしているときには
挑発する言葉もなく、そっと見守り、
彼が教室に戻ってきたときには
「おー○○!ちょっときてー!」と
いつも通り話しかけていました。
その時の彼の安堵と嬉しそうな顔は
今でも忘れません。

観る目を変えれば、子どももクラスも必ず変わる
この経験から学んだことは、
「観る目を変えると
子どもの行動は変わる」
ということです。
・「問題児」という色眼鏡を外す
・その子なりの苦手を理解する
・できることを一緒に考えて見守る
これらを意識するだけで、
トラブルは激減し、
子どもは少しずつ成長していきます。

さいごに
人の気持ちを考えるのが
苦手な子に出会った時、
すぐにキレて暴言暴力を
ふるう子がいた時、
注意しても指導しても
全然改善しない子がいた時、
あなたはつい
「問題児」と見ていませんか?
でもその”問題”は
実は本人達の”困りごと”なのです。
「助けて!」のサインなんです。
子どもの見方を少し変えるだけで、
子どもは確実に変わっていきます。
今頭の中に浮かんでいる
”あの子”がいるのであれば、
本人がどんなことに困りを
感じているのか
まず観察してみて欲しいと
思います。



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